和を求める その2 かけ算

 
 
課題
  将棋盤や碁盤のように、升目(ますめ)で区切った物が、存在します。
  以下の例題を対象に、升目の数を、数える方法を、検討します。





方法その1 

 左上の升目から、以下の順番で、一・二・三・・・と、一個ずつ、数えます。

十一十二


升目の数、十二個です。
この方法は、数が数えられると、可能です。


行と列 

升目の配列に注目し、数えます。
升目は、横方向に3行、縦方向に4列の、3行4列から、出来ています。

一列目
二列目
三列目
四列目
一行目 →
二行目 →
三行目 →


方法その2 

升目は、縦方向に4列、横方向に3行から、出来ています。
一行目 →
二行目 →
三行目 →
行数
3333


方法その2は、升目を縦方向に分割し、行数の和として、升目の総数を、求めます。

では



これは、次の数式で、表現できます。
3 + 3 + 3 + 3 =
以下、順次、たし算を、行います。
3 + 3 + 3 + 3 = 6 + 3 + 3 = 9 + 3 = 12
従って、升目の数は、12であり、方法その1と、同じ結果です。

式、3 + 3 + 3 + 3 = は、以下の形式で、表現できます。
3 + 3 + 3 + 3 = 3 x 4
これは、3を4回、足すことを、意味し、かけ算の表現です。
また、3 x 4 = 3 + 3 + 3 + 3 を、意味します。


方法その3 

升目は、縦方向に4列、横方向に3行から、出来ています。

一列目
二列目
三列目
四列目
列数
4
4
4


方法その3は、升目を行で分割し、列数の和として、升目の総数を、求めます。

では

これは、次の数式で、表現できます。
4 + 4 + 4 =
以下、順次、たし算を、行います。
4 + 4 + 4 = 8 + 4 = 12
従って、升目の数は、12であり、方法その1やその2と、同じ結果です。

式、4 + 4 + 4 = は、以下の形式で、表現できます。
4 + 4 + 4 = 4 x 3
これは、4を3回、足すことを、意味し、かけ算の表現です。
また、4 x 3 = 4 + 4 + 4 を、意味します。


かけ算と九九の表 

かけ算の式の答は、どのようにして、求められるのでしょうか。
かけ算の式 3 x 4 は、 3 + 3 + 3 + 3 を、意味します。
従って、 3 + 3 + 3 + 3 のたし算から、求まります。
同様に、 3 x 9 は、 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 を、意味します。
従って、 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3 + 3  のたし算から、求まります。

かけ算の式の答は、その都度、たし算を行わないで、求めることが、可能です。
それは、答を暗記すれば、可能になります。
例えば、3 x 4 = 12 3 x 9 = 27 、・・・です。

1〜9 x 1〜9 のかけ算では、81通りの答が、あります。
これを表にしたものが、以下の、九九の表です。

123456789
1123456789
224681012141618
3369121518212427
44812162024283236
551015202530354045
661218243036424854
771421283542495663
881624324048566472
991827364554637281


九九の表の暗記は、81通りが、必要でしょうか。
まず、 1 x 1 から、 1 x 9 の答は、 1 〜 9 であり、暗記の必要がありません。

方法その2の 3 x 4 = 12 、方法その3の 4 x 3 = 12 と、同一の値です。
これは、 3 x 4 = 4 x 3 を、意味します。
従って、どちらか一方の答を、暗記すれば、十分です。
以上のことから、九九の表の暗記は、以下の36通で、十分です。

23456789
24
369
481216
510152025
61218243036
7142128354249
816243240485664
91827364554637281