画像情報とは
三種類の画像モード:カラー・グレー・モノクロ
ここで用いるモノクロモードは、いわゆる白黒写真とは異なり、0か1で表現される、2階調のモードです。
白黒写真は、グレーモードに対応します。
画像の最小単位(ピクセル)とRGB情報
画像を拡大していくと、四角い枡毎に画像が分割されていくのが見えてきます。この枡が、画像の最小単位のピクセルです。
一つのピクセルは、同一の色となっています。
発光を利用するディスプレイは、色を表現するために、光源として赤 (R)、緑 (G)、青 (B) の三原色を用います。
様々な色は、三原色の混合の割合により、表現できます。
光源の量は、0〜255の値を用います。
この値は、情報処理の単位として通常利用されている、8ビット(1B・バイト)で表現可能な値に対応しています。
カラーモードは、1ピクセルごとに3B(3x8ビット)で表現され、256x256x256=1677万7216色の表現が可能です。
グレーモードは、RGBが同一の値をとり、1ピクセルごとに1B(8ビット)で表現され、256色の表現が可能です。
モノクロモードは、RGBの値が0か255となり、1ピクセルごとに1ビットあれば表現が可能です。
各々のピクセルは、ピクセル座標(x,y)によって指定できます。
ピクセル座標(980,725)のRGB情報
カラー(34,37,70) | グレー(37,37,37) | モノクロ(0,0,0) |
各々のピクセルのRGB情報は、(R,G,B)に値を指定して表現できます。RGBの値は、各々0〜255です。
カラー(34,37,70)の意味は、R=34,G=37,B=70 です。
グレー(37,37,37)の意味は、R=37,G=37,B=37 です。
モノクロ(0,0,0)は、R=0,G=0,B=0 です。
文字を含む画像
文字を含む画像に関して、文字の領域を拡大していくと、カラーとグレーモードでは文字の輪郭が不鮮明に、 モノクロモードでは鮮明になって見えます。文字だけの画像は、モノクロモードが読みやすいかと思います。
カラー写真や白黒写真を含む画像は、モノクロモードでの複写では、写真の詳細な情報が失われます。
OCRソフトの利用で文字認識を行なう場合、モノクロモードの方が識字率が高いように見えます。
画像のサイズと表示幅
三種類の画像サイズ(横幅が1100ピクセル,600ピクセル,300ピクセル)を、横幅が300ピクセルに表示する。
横幅:1100ピクセル | 横幅:600ピクセル | 横幅:300ピクセル |
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画像のサイズが、ディスプレイの表示幅と同程度かそれ以下であると、画像が不鮮明に見えます。 採用するディスプレイの表示幅や、画像サイズの選択は、両者の関係を念頭において決めることが大事です。
用紙サイズ・解像度・ディスプレイの大きさ
用紙のサイズ・スキャナーの解像度・ピクセル数
通称 | 用紙サイズ(mm) | 300DPI(pc) | 400DPI(pc) |
はがき | 148×100 | 1748×1181 (206万)
| 2331×1575 (367万)
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B5 | 257×182 | 3035×2150 (652万)
| 4047×2866(1160万) |
A4 | 297×210 | 3508×2480 (870万)
| 4677×3307(1547万) |
B4 | 364×257 | 4299×3035 (1305万)
| 5732×4047(2320万) |
A3 | 420×297 | 4961×3508 (1740万)
| 6614×4677(3094万) |
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スキャナーを用いての複写では、どの解像度を選択するかが問題となります。 解像度が低いと、画像が不鮮明となり、文字の解読が困難になります。 解像度が高すぎると、複写物の記憶容量が増加し、情報処理時間が長くなります。 文字を判読できるスキャナーの解像度は、300DPI程度が妥当かと思います。
解像度は、DPI(Dots Per Inch)情報で与えます。
1Dotは、1ピクセルです。1インチは、25.4mmです。 300DPIの解像度とは、1インチの長さを300等分したものであり、1ピクセルの幅が、0.0847mm程になります。
A4サイズの印刷物を300DPIで複写すると、用紙を横に3508個、縦に2480個に分割し、各点ごとのRGB情報が記録されます。
カラーモードでの複写は、 3508x2480x3=26,099,520=26MBの情報量になります。
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ディスプレイの大きさ
型(インチ) | 横(mm) × 縦(mm) |
14 | 309 × 174 |
15.6 | 346 × 195 |
17 | 382 × 215 |
23.6 | 521.3 × 293.2 |
27 | 599.5 × 338 |
32 | 698 × 392 |
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ディスプレイのピクセル数
通称 | 横(px) × 縦(px) | 総ピクセル数(px) |
FWXGA | 1366 × 768 | 105万 |
SXGA | 1280 × 1024 | 131万 |
FHD | 1920 × 1080 | 207万 |
WUXGA | 1920 × 1200 | 230万 |
WQHD | 2560 × 1440 | 369万 |
QFHD | 3840 × 2160 | 829万 |
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複写物の参照には、ディスプレイを用います。どの大きさのディスプレイを用いるかは、どのサイズの印刷物をどの程度表示できるかとの関連で、検討する必要があります。
A4サイズの印刷物は、297×210mm の大きさです。
A4サイズの複写物を、15.6型のディスプレイ(346×195mm)に表示すると、横に1枚が実物の大きさで表示できます。 27型のディスプレイ(599.5×338mm)は、縦位置に3枚、横位置に2枚が表示できます。 A3サイズの印刷物(420×297mm)は、27型のディスプレイには横位置に1枚が表示できます。 ただし、ディスプレイの大きさと、ディスプレイのピクセル数は、別の問題です。15.6型でも27型でも、FHD(1920×1080 ピクセル)のピクセル数を使用するディスプレイがあります。この場合、ディスプレイの解像度は、各々141DPI、81DPIとなります。
ディスプレイの大きさは、型(インチ)で示されます。これは、ディスプレイの対角線の長さをインチで表現したものです。例えば、27型のディスプレイは、横が599.5mm 縦が338mmの表示画面であり、対角線の長さは668mm(27インチ)です。横と縦の比は、16:9となります。
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