スキャナーなどで複写した書籍の画像情報を保存するには、どのような記録媒体を利用すればよいか。 情報処理機器の発展を教訓に、媒体の寿命と容量から検討します。 2000年以降は、USBメモリが登場し、フロッピーディスクは市場から姿を消しました。 記憶容量は、フロッピーディスクの1MB程度から、2019年での数TBのUSBメモリに、100万倍に増加しています。 電子記録媒体への情報の入出力には、媒体に対応するドライブが必要です。 フロッピーディスクのドライブが入手が困難な現代、フロッピーディスクへのアクセスは不可能です。 フロッピーディスクに蓄積された情報は、容量の大きい新規のメモリに複写していないと、利用できません。 電子記録媒体は、物理的要因などで破損して、アクセスが不可能になることがあります。 以上のことから、以下の点を考慮することが重要です。 @ 電子記録媒体の寿命は、記録媒体のドライブを含めた市場での寿命を考慮する。 A 新規の記録媒体の出現に際して、古い媒体から新しい媒体へ、記録の複写を行う。 B 複数の記録媒体を用いて、記録の多重化を行う。 A4サイズの書籍を300DPI・白黒モードで複写すると、1ページが100KB程度になります。 この値を目安に、容量を検討します。 1冊が500頁とすると、冊数と保存に必要な容量の関係は、以下のようになります。
保存に用いる記憶媒体の容量は、パソコン対応に限定すると、以下のようになります。
HDに関しては、最大の容量を示しています。 電子書籍1冊を頒布するには、650MBのCDで十分です。DVDには、100冊程度が収納できます。 5000冊ほどの研究室の書籍を電子書籍化するには、250GB程度のUSBメモリで対応が可能です。 蔵書が5万冊ほどの図書館の電子書籍化するには、2.5TB程度のHDが必要です。 紙を媒体とした書籍の収納には、それなりのスペースと施設が必要です。 しかし、電子書籍化を行えば、1冊の書籍程度のスペースで済みます。 |